2021年に研修を開始し、今年3月に研修を終了した12名の先生たちに、「2年間の研修を振り返って、当センターでの研修の魅力だと思う点」を聞きました。
※2023年4月時点の内容です。
福島県立医科大学卒 福島県出身
荒井怜
2年間の研修を振り返り、いわき市医療センターでの研修の魅力は数多くありますが、いくつか箇条書きで挙げさせて頂きます。
外科系が強い病院ではありますが、私達の学年の半分以上が内科系に進んだことからもわかるように、内科系も十分に研修が出来る病院であると思います。
長崎大学卒 長崎県出身
伊藤和繁
いわき市医療センターで初期研修をする魅力は、様々な症例や手技を経験することができることだと思います。日々の診療はもちろん、救急外来での対応など様々な経験を積むことができます。3次救急病院であるため、軽症〜重症まで様々な患者が入院しており、集中治療から病棟業務まで学ぶことができるため、3年目以降に繋がる研修ができます。手技をする機会も多くあり3年目以降で困ることはないと思います。また各診療科の先生が優しく指導してくれる点も魅力だと思います。最初は分からないことも多い中で優しく指導してくれたり、些細な質問等にも丁寧に回答してくださるので安心して研修を送ることができました。
福島県立医科大学卒 福島県出身
大谷成希
当センターでの研修の魅力は実際の現場で経験を積む場が多くあることであると思います。いわゆる専攻医の数が少なく、その人達が本来経験すべきであった症例や手技が研修医に回ってくることが多いです。もちろん指導医の先生方は研修医の技量をきちんと判断した上で手技を任せるため、座学等の自己研鑽は必要となります。実際に自分で経験してみると、これまで大学で行ってきた教科書上の勉強ではわからなかった点や新たに疑問に思う点が多く出てきます。そのため記憶によく残り、現場で役に立つ知識や技術を身につける事ができると感じました。
救急外来の現場では自分の知識や技術をもとにして判断しなければいけない場面が多く、研修の2年間で特に成長することができたと感じました。知識不足では患者さんに不利益をもたらしてしまうため勉強のモチベーションにもなり、かつ仕事に対する責任を持つことができました。
2年間の研修では瞬間的に忙しいと感じることはありましたが、基本的に休みの時間は多く、指導医の先生方も優しく、良い環境で充実した研修を遅れました。気になった方は一度病院見学へいらしてください。
福島県立医科大学卒 宮城県出身
隈部将太
私は循環器内科に入局しましたが、大学生の時は循環器内科が苦手でした。内容が難しく、お堅い印象があったからです。当センターの循環器内科で研修をして、やはりやっている内容が難しいことに変わりはないですが、私の指導医の先生は非常に面白い方で印象が変わりました。また、内容は難しいですが、命を救っていることを強く感じることができ、やりがいのある科であると感じることができました。循環器に興味がある方は尚更ですが、循環器に対する苦手意識がある方もぜひ当科での研修をしてみてください。
福島県立医科大学卒 福島県出身
小林誠
自分から積極的に研修をしに行くことができれば、ほとんど何でもすることができる研修環境であると思います。地域医療を担う3次救急病院なこともあり、症例の数には困らず、上級医も親切な方が多いため、聞けばもちろんのこと、聞かずとも熱心に指導してくださいます。また、市中病院としては雑誌や書籍が充実しており、研修をするにあたって情報検索したいときにはとても重宝します。さらに、初期研修病院の中でも福利厚生が充実した病院であり、自分の身体や精神を極端に削ることなく2年間を修了できる可能性が高いことも、お勧めできる点かと思います。
充実した研修を送りたい方はぜひお待ちしております!!
福島県立医科大学卒 福島県出身
齋藤宏樹
いわき市医療センターはいわき市で唯一の3次救急を担う病院であり、当センターでは1~3次救急に至るまで幅広い症例について学ぶ機会があります。救急外来では研修医が主体となって、walk in患者さんを対応します。基本的な診察スキルを磨くと共に、重症度判断、検査・治療方針の策定など自分たちで考えて行動する機会が非常に多い印象です。このような機会は研修医時代から医師としての責任を持った診療に携わる良い機会になると思います。
3次救急では上級医のご指導の下、研修医が積極的に救急車対応に携わります。いわき市の救急医療の中心を担う病院であるがゆえ、搬送される症例も3次救急症例に限らず多岐に渡ります。従って重症度に応じた救急対応を各々学ぶことが出来ます。
症例が多い分、学ぶ量も多くて大変ではありますが、この2年間で救急対応能力は確実に身に着くと思います。
福島県立医科大学卒 福島県出身
佐々木良
いわき市医療センターはいわき市唯一の三次救急なので非常にいろんな症例が集まり、多くのことが経験できるのが魅力だと思います。一度自分で経験した症例は記憶に残るもので、数を経験することも大切だと思いますが多くの種類の疾患を自分で経験することがなによりステップアップにつながると思います。
上の先生達も研修医に積極的にいろんな手技を任せてくれるので、CV挿入や動脈採血、ルート確保など基本的な手技は非常に自信がつきます。いろんな手技や症例を経験したい人にはぜひおすすめです。
山形大学卒 福島県出身
則政颯
いわき市の唯一の三次救急を有する病院で、いわき市全域や北茨城といったとても広い範囲の地域医療を担っているため、多種多様な症例を経験することができます。症例が多種多様であるため、幅広くいろいろな手技を実践し、身に付けることができました。また当直などにおいて自分で検査や治療を考えながら診療できるので考察力や判断力を養うことができ、当直に関しては自信がついたと思います。病院自体が新病院に変わったばかりで、綺麗な病棟や最新の設備等が揃っている充実した環境で研修できます。指導医や先輩・同期の研修医に何でも相談しやすい環境・雰囲気であり、仕事や人間関係で大きく悩むことなく研修生活を送ることができました。福利厚生が充実しており、有給休暇も申請しやすい環境でした。
福島県立医科大学卒 福島県出身
比佐奨
いわき市医療センターでの研修を振り返ると、非常に充実した研修生活を送ることができたと思います。医療センターの研修で、手技の機会が多いことや、主体性を持って診療に参加することができました。初めは、適切な指導のもと不安なく診療や手技に臨むことができ、反省点の修正や指導医からのフィードバックにより、上達のため、自ら課題を見つけて次に活かすという機会が多いと思います。また地方中核病院という位置付けから、多科に跨るような症例を経験する際などでは、様々な先生方の意見や指導を受けることができることも当センターの魅力の一つと思います。最後に、福利厚生(宿舎など)や研修担当の事務の方々などのサポートが手厚いことで、不安なく研修生活を送ることができました。
日本大学卒 福島県出身
藤田詞音梨
いわき市医療センターでの初期研修では多くの経験ができます。浜通り〜北茨城まで大きな医療圏の医療を担う唯一の3次救急センターを有していて、また生活習慣病の患者が多い地域ということもあり、common diseaseから稀な疾患まで経験できます。また当直では、内科当直で帰宅させた患者が状態が悪くなって救急搬送される場合は、ほとんどが当センターに運ばれてくるため、帰ってきた場合はどうすればよかったか、振り返ることができ学びが多いです。内科当直では多くのcommon diseaseがみれるため、診断、読影、初期対応などはできる自信がつきます。また、1年目は月1回、2年目以降は希望で小児当直や外科当直に入ることができます。自分の場合は外科当直に多く入り、骨折について学んだり、縫合などの自信がつきました。
後期研修医が少ないため多くの手技を行う機会が与えてもらえるため、初期研修でやる気次第で多くの経験を積むことができ、3年目以降に多くの機会を与えてもらえやすいと感じます。内科の診療科が揃っていないことは欠点ではありますが、某大学病院は内科は3ヶ月ごとに2つの診療科までしかとれない、というところもあるので、外病院での研修も可能なため志望科でなければ問題ないかと思います。また、いわきは天候に恵まれ住みやすく、車さえあれば不自由なく生活できます。地域医療研修やかしま病院での総合診療などで地域医療を学ぶ機会もあり、初期研修のうちに医療の全体像をみることができ、大学病院や総合病院だけでなく、多くの病院や制度で医療が行き届くように連携していることを知ることができました。志望科によっては、初期研修後の後期研修で当センターに残った場合も多くの経験ができる環境なので、初期研修で慣れた病院で働けるという点も人によってはよいでしょう。
その他、細かいことではありますが、当直でご飯が出たり、資格を取る際の補助が出たり、賞与がでたり、家賃が駐車場付きで5千円であったりと、多くの補助があります。
北里大学卒 神奈川県出身
眞部和也
病棟の担当患者(各診療科の平均で約10-20人程度)、救急外来、救急科(診療圏人口50万人の唯一の3次救急)ともに十分な経験ができます。病棟や救急外来では自身で評価した上で上級医と診療する体制が整っているため、症例ごとに自身で考える機会が多く研修医も活躍できる場面がたくさんあります。救急科では数多くの基本的な臨床手技や重症患者の病棟管理も経験できるため、幅広い知識や経験を積むことができます。
また、2年間予め固定された研修スケジュールではなく、ある程度自由に選択することができるため、それぞれ希望に沿った研修ができます。また研修が始まってからも診療科の変更ができるため、3年目以降の進路を決めるのにも後悔しないような研修をすることができます。
病棟や救急外来では、関わる病棟スタッフの皆さんはとても優しく、ストレスなく研修することができるだけでなく、それぞれの立場から様々なことを教えてくださりとても勉強になります。また医局事務さんは研修だけでなく生活面や事務的なところ、プライベートなことまで何でも相談しやすく、事務さんの温かさには本当に2年間お世話になりっぱなしでした。振り返ってみると、研修環境に恵まれていたことも充実した研修生活を送れた大きな要素でした。
当センターでの研修の魅力を本当に簡単にまとめるならば、快適な研修環境で豊富な症例を上級医の監督下で研修医が主体となって診療できる機会に恵まれているところです。医師として最初の大切な2年間の初期研修、当センターの魅力的で充実した研修を肌で感じて頂けたらとても嬉しいです。
福島県立医科大学卒 福島県出身
緑川雄亮
いわき市医療センターで最も良かったのは当直です。最初に患者さんの診察をし、検査をすべきかどうか、どんな検査をするのか、検査結果後の対応などの判断を基本的に自分で行わなければなりません(対応が分からない時は上級医に相談することが可能)。しかし、研修医を終了し専攻医になると、他の病院の当直などで誰にも頼ることのできない状況はすぐにやってきます。その時になるべく多くの対応が自身で行えるようにするための練習として、いわき市医療センターの当直はとても多くの経験を積むことができた病院だと思いました。
他の研修病院でも当直は基本的に任せてもらえることが多いとは思いますが、いわき市医療センターは福島県内で数少ない3次救急まで扱っている病院ですので、将来、対応に困ることが多いであろう重症感の強い症例がたくさん来ます。重症感が強いということは、それに伴って検査や手技(CVカテーテル挿入など)も自ずと増えるので、研修医でも多くの手技を経験できました。
もし医師3年以降に1人で対応できることを少しでも増やしたいと思っていれば、ぜひ見学に行ってみてください。