始めに

 国は「患者さんが病院を選ぶ際の参考」とするための指標として、平成28年10月1日より、DPC対象病院に対して、国の定めた項目について、自院のホームページ上で病院情報を公表することを義務付けたことから、当センターにおいても、その数値の公表と解説文を掲示しております。
 掲示に当たりましては、DPCの制度やルールに馴染みがない方もいらっしゃると思いますので、基礎的なことを解説いたします。


  1. DPC対象病院について

     DPCはDiagnosis  Procedure  Combinationの頭文字をとった略語です。入院中の病名から処置、手術、検査などの行った医療行為によって分類することであり、「診断群分類」の意味です。
     DPC対象病院は、「診断群分類」に基づいて厚生労働省が定めた3,248の診断群分類(令和6年度)の中から、入院期間中の病名や、処置・手術の有無等に応じて、1日あたりの定められた入院費用を請求する病院のことです(DPC対象病院になるためには、国に承認される必要があります)。
     なお、いわき市内には当センターを含め4病院、全国には1,786(令和6年度)のDPC病院があります。


  2. 公表する病院指標のデータについて

     DPC対象病院は毎月ごとのDPCデータを国に提出することが義務付けられております。今回公表する病院指標は、当センターが、国へ令和6年6月1日~令和7年5月31日に退院した患者さんのデータとして提出したものを、国の定める病院指標の様式に合わせて作成したものです。
     なお、DPCデータには、自動車賠償責任保険や労働者災害補償保険、正常分娩による自費入院等の患者さんのデータは含まれませんので、病院指標には反映しておりません。また、入院中のすべての患者さんが対象になるわけではなく、分類によってはDPC対象外の患者さんもおりますので、その方も病院指標には反映しておりません。

令和6年度 いわき市医療センター 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1007 385 578 851 869 1432 2244 3485 2145 399
 令和6年度の退院患者数は14,989人となっております。当センターは地域医療支援病院としていわき市の医療の中核を担っていることから、幅広い年齢の患者さんに医療を提供しております。
 また、NICU(重傷な新生児が入院する病棟)や小児の患者さんが入院する病棟を有していることから、0歳~9歳の患者さんも比較的多くなっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 97 4.98 2.57 0.00 67.32
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 96 15.84 8.88 11.46 *74.98
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 93 8.03 7.45 0.00 75.08
060050xx03xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 46 13.93 10.22 0.00 *75.24
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 45 8.18 6.39 0.00 71.02
 消化器内科で最も多い症例は、大腸ポリープに対し内視鏡を用いて手術を行った症例で、2番目に多い症例は胆のう炎や胆管結石です。3番目に多い症例は胃がんの内視鏡治療症例です。主に内視鏡的粘膜下層剥離術を行っております。4番目に多い症例は肝・肝内胆管の悪性腫瘍に対し、肝動脈塞栓術等を行った症例です。また、5番目は結腸悪性腫瘍の内視鏡治療の症例です。「手術といえば外科」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるとは思いますが、消化器内科では内視鏡を用いた手術治療やカテーテルという細い管を入れて治療を行う血管内治療等、幅広く行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 250 4.66 4.18 0.80 70.52
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 212 4.49 4.47 0.00 65.99
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 148 15.69 17.33 12.84 *78.95
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 139 4.94 5.15 3.60 *73.75
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 121 3.44 3.07 0.00 *69.31
 循環器内科で最も多い症例は狭心症等の疾患に対し、主に経皮的冠動脈ステント留置術を行った症例です。2番目に多い症例は頻脈性不整脈に対し経皮的カテーテル心筋焼灼術を行った症例、3番目は心不全の症例です。当センターでは狭心症に限らず急性心筋梗塞、心不全などの緊急時も対応しているため、件数も多くなっています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x9xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 9あり 51 38.10 34.69 1.96 68.57
130030xx99xBxx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 Bあり 51 10.71 12.23 0.00 65.57
130010xx99x9xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等2 9あり 45 14.11 12.45 0.00 73.64
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 24 19.33 18.57 0.00 70.29
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 17 64.41 35.63 0.00 54.82
 血液内科で最も多い症例は、急性白血病、非ホジキンリンパ腫に対して化学療法を行った症例です。手術ありと記載されているのは、輸血が手術に含まれるためです。
 3番目は急性白血病で化学療法を行った症例です。
透析センター外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2 なし 114 2.33 3.82 1.75 *69.95
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 27 2.19 11.35 14.81 *76.67
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 4.42 7.38 8.33 69.13
110280xx97x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 2.83 13.50 0.00 *73.42
050050xx97x0xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 その他の手術あり 手術・処置等2 なし - - 8.80 - -
 透析センター外科は、慢性腎臓病に対するシャント拡張術を行った症例が最も多くなりました。
 表の「-」は症例が10未満のため表示しておりません。
小児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 66 5.77 6.38 0.00 2.64
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 64 5.53 6.22 0.00 1.53
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 54 1.00 2.10 0.00 3.04
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 51 5.37 6.98 1.96 2.76
070590xx99x0xx 血管腫、リンパ管腫 手術なし 手術・処置等2 なし 48 1.00 5.73 0.00 0.04
 小児内科で最も多い症例は、喘息です。「処置等2なし」は人工呼吸管理等の処置は実施していないことを表しています。そのため、重症に至らなかった症例が多かったことがわかります。
 3番目の症例については、食物アレルギーの原因となる食物を特定するために、入院中に食物アレルギー負荷検査を行った症例になります。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 50 3.04 2.73 0.00 3.48
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 38 1.97 7.67 0.00 1.84
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 17 3.00 2.96 0.00 2.53
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 13 3.46 5.32 0.00 10.62
060170xx02xx0x 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 定義副傷病 なし - - 6.85 - -
 小児外科で最も多い症例は鼠径ヘルニアの手術目的の入院です。2番目は小児における胃食道逆流症の診断精査を目的とした入院で、造影検査と24時間pHモニタリングを行なっています。同一患者の反復入院を含みます。3番目は、停留精巣に対して手術を行った症例、4番目は、虫垂炎に対し腹腔鏡を用いて虫垂切除手術を行った症例です。
 
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 129 4.49 4.54 0.00 *70.59

060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 82 7.10 7.05 0.00 *62.52
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 81 9.95 9.77 0.00 64.83
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 78 17.50 14.81 2.56 *70.81
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 77 6.05 5.99 0.00 61.73
 外科で最も多い症例は鼠経ヘルニアに対して手術を行った症例です。2番目は胆嚢炎等、3番目は乳房の悪性腫瘍です。4番目は結腸の悪性腫瘍に対して手術を行った症例です。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 37 15.27 12.98 8.11 *52.11
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 23 5.74 4.65 0.00 50.43
050170xx0320xx 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 19 56.05 51.19 52.63 68.63
050170xx9720xx 閉塞性動脈疾患 その他の手術あり 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 15 38.40 37.77 53.33 *73.73
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 5.63 - -
 当センターには皮膚科の常勤医師がいないため、形成外科では皮膚疾患も診察しております。1番目に多い症例は、皮膚膿瘍や蜂窩織炎(ほうかしきえん)等の膿皮症に対し、抗生剤等による保存的治療を行っている症例です。2番目は骨軟部の良性腫瘍です。3番目、4番目は閉塞性動脈疾患に対する治療を行っている症例です。5番目は、糖尿病足病変に対する治療を行っている症例です。糖尿病は足に起こる病変があり、神経障害や血管障害によって足の感覚が鈍くなったり、血流が悪くなることで、傷が治りにくくなり、感染や潰瘍、重症化すると壊疽にいたることがある状態です。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 45 27.04 18.68 64.44 *66.24
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 19.62 7.99 50.00 *63.24
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 22.15 9.83 21.21 69.48
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 25 20.44 22.21 56.00 *75.12
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 31.50 11.90 25.00 73.13
 表の「JCS」とは意識障害がある患者さんの意識レベルを評価するものです。脳神経外科で最も多い症例はJCS10未満(比較的意識が清明)で、外傷によらない脳出血に対し、保存的加療を行った症例になります。2番目、3番目は外傷による頭蓋および頭蓋内損傷に対しての症例になります。4番目はJCS10以上(自発呼吸がない)で外傷によらない脳出血に対し、保存的加療を行った症例です。5番目は外傷によらない硬膜下血腫に対し手術を施行した症例です。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx02010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 経カテーテル弁置換術等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 37 10.11 14.74 0.00 *83.89
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 31 21.45 20.84 0.00 68.00
050163xx03x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 1あり 29 12.66 14.96 0.00 73.55
050161xx9901xx 大動脈解離 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 25 21.52 19.87 12.00 *69.56
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2 1あり 17 22.94 18.74 5.88 72.82
 1番目に多い手術は経カテーテル大動脈弁置換手術です。カテーテル大動脈弁置換手術(TAVI)とは、胸を開かず、心臓が動いている状態で、カテーテルを使って人工弁を患者さんの心臓に装着する身体への負担が少ない治療法です。当センターでも積極的に行っております。2番目のステントグラフト内挿術です。開胸や開腹と呼ばれる胸と腹を開けることなく、足の付け根から小さな傷で「コブ」つまり大動脈瘤を治すことができる手術のことです。3番目は冠動脈バイパス移植術です。これは、生活習慣病の1つである狭心症に対する手術です。狭心症は悪化すると命の危険性がある心筋梗塞に陥ります。多くの患者さんはこの手術で命が助かっています。4番目は弁置換術、5番目は大動脈瘤切除術は開胸手術にて「コブ」を切除する手術です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 257 22.00 25.29 73.93 *80.80
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 218 18.11 21.38 2.29 72.53
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 169 14.86 18.76 2.96 67.81
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 104 5.01 5.95 0.00 *68.57
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 73 21.60 17.84 24.66 *55.33
 整形外科で最も多い症例は、股関節大腿近位骨折に対し、人工骨頭挿入術等を行った症例です。転院率が73.93%と高くなっておりますが、これは、手術を行った後のリハビリテーションを多く行える回復期リハビリテーション機能を持つ病院への転院が多いためです。2番目は膝関節症に対し、人工関節置換術を行った症例です。3番目は股関節骨頭壊死、股関節症に対して人工関節置換術を行った症例です。4番目は前腕の骨折、5番目は足関節・足部の骨折に対し手術を行った症例となります。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 117 1.00 2.49 0.00 *74.69
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2 なし 片眼 10 1.10 5.89 0.00 54.60
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 10 1.00 5.47 0.00 68.20
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 - - 4.83 - -
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 - - 7.53 - -
 眼科では、白内障に対する手術を目的に入院した症例が上位となりました。2番目、3番目は糖尿病性網膜症、黄斑前膜に対し、手術を行った症例です。
  表の「-」は症例が10未満のため表示しておりません。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 85 6.16 5.63 0.00 *40.25
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 74 9.57 7.35 0.00 13.93
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 73 7.26 5.84 0.00 51.14
030240xx01xx0x 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 定義副傷病 なし 60 7.28 7.65 0.00 40.55
030428xxxxx0xx 突発性難聴 手術・処置等2 なし 39 5.92 8.21 0.00 52.72
 耳鼻咽喉科で最も多い症例は扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎です。(表の4番目の件数を合計した件数です)扁桃周囲膿瘍は積極的に手術を行っております。2番目は扁桃、アデノイド慢性疾患、3番目は慢性副鼻腔炎、4番目は突発性難聴の症例です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 54 3.65 2.45 0.00 72.48
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 51 8.47 6.63 0.00 73.65
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 49 6.45 5.16 0.00 60.59
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 42 2.43 2.40 0.00 57.93
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 31 15.13 13.66 19.35 *75.13
 泌尿器科で最も多かった症例は、前立腺癌の確定診断を行うため、針生検(前立腺の組織の一部を採取し、顕微鏡で病理学的に癌細胞の有無を確認する検査のこと)を入院して行う症例です。尿管結石に対して内視鏡的治療等を行った症例です。2番目は、内視鏡で膀胱悪性腫瘍の手術を行った症例でした。この手術は腫瘍が、どのような性質のものか見極めるために行いますが、腫瘍の根が浅い場合は根治的治療となりますし、根が深い場合でも今後の治療方針を決定するのに必要な情報を得ることができます。3番目は4番目は、尿管結石等に対して、対外衝撃波・尿管結石破砕術を行った症例です。5番目は腎臓又は尿路の感染症に対し、投薬等で治療を行った症例です。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 135 8.34 9.40 0.74 33.67
120010xx99x30x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 121 3.27 4.12 0.00 60.36
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 93 8.80 9.34 1.08 32.00
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 88 6.48 5.88 0.00 43.82
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 78 3.35 4.07 0.00 62.79
 産婦人科で最も多い症例は分娩の患者さんのうち、母体ケアが必要となる患者さんに対し手術を行った症例です。表の1番目は多胎妊娠、胎位異常があり帝王切開を行った症例、2番目は卵巣に発生した癌に対して化学療法を行った症例となります。3番目は分娩停止、遷延分娩等で自然分娩から帝王切開へ切り替えた症例となります。4番目は子宮の良性腫瘍に対し、子宮全摘術や子宮筋腫摘出を行った症例となります。5番目は、子宮頸部や子宮体部に発生した癌に対して化学療法を行った症例です。
 なお、自然分娩については自由診療の扱いになるため、DPC対象外となります。そのためこちらのデータには反映されません。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 43 4.79 3.58 9.30 41.70
180010x0xxx4xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 4あり 18 39.61 37.05 22.22 75.89
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 4.14 6.89 14.29 52.43
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 7.17 7.99 8.33 55.67
050210xx9902xx 徐脈性不整脈 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり - - 14.10 - -
 最も多い症例は、医薬品や農薬、アルコール中毒を含む薬物中毒でした。2番目は敗血症、3番目はてんかん、4番目は頭蓋・頭蓋内損傷、多岐にわたります。なお、救命センターには多くの患者さんが搬送され入院をしておりますが、このデータは退院時のものであり、退院時には多くの患者が他の診療科に転科ているため、救命センターの患者さんとして公表する総数は少なくなっております。
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呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2 なし 53 8.45 9.82 0.00 69.77
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 48 18.13 13.41 10.42 *72.83
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 11.32 9.28 5.26 57.05
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18 13.33 9.59 0.00 37.50
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 16 2.00 3.03 0.00 67.13
 1番目、2番目、5番目は肺がんで入院した症例になり、1番目手術を伴う症例、5番目は化学療法を実施した症例となります。3番目は気胸で入院した症例です。
   
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 115 11 13 - 36 - 1 8
大腸癌 77 50 101 16 44 - 1 8,7
乳癌 46 42 15 - - - 1 8,7
肺癌 33 23 17 54 40 27 1 8
肝癌 - - 59 30 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 5大癌では胃・大腸が占めています。また、表より胃癌はStageⅠが多いことから、早期発見、早期治療ができていることがわかります。当センターでのがん治療は手術、化学療法、放射線治療など多岐にわたり行なっております。
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成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 23 14.57 54.52
中等症 76 16.36 *73.57
重症 33 20.12 *82.12
超重症 - - -
不明 - - -
 市中肺炎とは普段の社会生活の中でかかる肺炎のことをいいます。重症度分類にはA-DROPスコアが用いられます。
 
  Age(年齢)          男性70歳以上、女性75歳以上
  Dehydration(脱水)     BUN21mg/dL以上または脱水あり
  Respiration(呼吸)      SpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
  Orientation(意識障害) 意識障害あり
  Pressure(収縮期血圧) 収縮期血圧90mmHg以下
 
 5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点と表されます。
 このA-DROPを用い、
 軽症:0点の場合
 中等症:1~2点の場合
 重症:3点の場合
 超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
と表します。
 当センターの患者数が多いのは中等症です。表から、市中肺炎は平均年齢があがるにつれ重症度が高くなる傾向がわかります。なお、誤嚥性肺炎は市中肺炎には含みません。
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脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 178 24.05 *74.69 48.07
その他 - - - -
 当センターの脳梗塞の患者さんのは、ほぼ発症後3日以内に治療を開始しております。平均年齢は74.69歳とあるように高齢の方が入院されていることがわかります。また、脳梗塞の急性期治療が終了した患者さんのうち、リハビリテーション等が必要な患者さんについては、回復期の医療を担う医療機関に転院することもあるため、転院率が48.07%と高い割合になっています。
 
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 89 1.04 5.84 0.00 75.06
K654 内視鏡的消化管止血術 71 1.49 10.51 16.90 *71.58
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 等 67 1.27 2.18 0.00 67.52
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 64 1.02 6.09 0.00 71.06
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 54 5.26 15.30 9.26 *72.17
 最も多い手術は内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術です。この手術は胃腫瘍の患者さんに対して行なわれる治療です。消化器内科では侵襲の少ない内視鏡手術が数多く行なわれています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 194 1.02 4.20 4.12 *73.77
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 176 1.18 2.52 0.00 66.91
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 150 1.95 3.00 0.00 70.75
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 65 0.03 10.65 4.62 *72.63
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 62 0.02 14.60 6.45 *67.97
 最も多い手術は、閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療です。次に多い症例は、不整脈に対して施行した経皮的カテーテル焼灼術です。経皮的冠動脈ステント留置術の施行件数も多く、ステントとは、金属の網状の筒を留置して血管を広げたままにし、血流の再閉塞を予防する低侵襲治療のことをいいます。
透析センター外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 90 0.02 1.04 1.11 *69.67
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 20 0.00 2.40 5.00 70.60
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 16 1.25 2.00 6.25 67.69
K6147 バイパス移植術(その他の動脈) 等 - - - - -
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
 シャントとは動脈と静脈をつなぎ合わせた血管のことで、透析を行うにはなくてはならないものです。シャントが血栓等により狭くなったり、詰まってしまった場合は、狭窄した部分を拡張します。
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小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 53 1.02 1.02 0.00 3.34
K836 停留精巣固定術 14 1.00 1.00 0.00 2.86
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等 12 0.33 2.17 0.00 10.25
K6333 ヘルニア手術(臍ヘルニア) 等 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
 小児外科で最も多い手術は鼠径ヘルニア手術になります。2番目は停留精巣固定術です。3番目は腹腔鏡下虫垂切除術で、虫垂周囲膿瘍を伴わない虫垂炎に対し実施する手術です。虫垂炎は全症例を腹腔鏡で手術しています。
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外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘嚢摘出術 164 1.27 4.82 0.61 *62.48
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 等 121 1.10 2.38 0.00 *71.18

K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 等 61 3.07 10.69 0.00 *69.80
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 42 0.48 4.81 0.00 43.93
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 41 1.00 5.85 0.00 66.59
 外科で最も多い手術は胆のう炎、胆のう炎を伴う結石症に対し行う腹腔鏡下胆嚢摘出術となります。2番目はヘルニア手術、3番目は腹腔鏡下結腸悪性切除術です。4番目は虫垂周囲膿瘍を伴わない虫垂炎に対し、腹腔鏡を用いて実施する手術です。5番目は乳腺悪性腫瘍手術です。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K084 四肢切断術(大腿) 等 18 26.17 35.72 94.44 *69.28
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 17 10.00 37.47 29.41 68.88
K0871 断端形成術(骨形成を要す)(足・指) 等 16 3.25 27.13 18.75 *68.56
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 12 1.00 5.33 0.00 66.92
K288 副耳(介)切除術 - - - - -
 最も多い手術は動脈硬化症に対して行う四肢切断術です。2番目も最も多い手術と同様、動脈硬化症に対する四肢切断術です。3番目は断端形成術です。
 当センターでは、形成外科全般の手術(一部除く)を行っており、多数の区分があるためそれぞれの症例数は少なくなります。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 45 2.96 20.51 24.44 73.73
K1781 脳血管内手術(コイル塞栓)(1箇所) 19 1.11 42.84 78.95 61.68
K145 穿頭脳室ドレナージ術 - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭・脳内) 等 - - - - -
 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術は硬膜下血腫の患者さんに対して行われる手術です。脳の萎縮がみられる高齢者に多く、当センターでも平均年齢は高めです。
 脳血管内手術は、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤(脳動脈にできたコブ)をプラチナコイルという医療材料で塞栓する治療です。
 穿頭脳室ドレナージは、くも膜下出血や脳出血により脳脊髄症の交通が妨げられ水頭症を来した際に行われます。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術(経皮的大動脈弁置換術) 等 42 2.52 7.31 0.00 *84.14
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 29 1.97 14.14 3.45 75.45
K5522 冠動脈バイパス移植術(2吻合以上) 等 20 7.15 23.60 5.00 67.50
K5551 弁置換術(1弁のもの) 17 2.53 14.53 0.00 71.94
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) 16 3.00 21.25 6.25 72.13
 1番目に多い手術は経カテーテル大動脈弁置換手術です。カテーテル大動脈弁置換手術(TAVI)とは、胸を開かず、心臓が動いている状態で、カテーテルを使って人工弁を患者さんの心臓に装着する身体への負担が少ない治療法です。当センターでも積極的に行っております。2番目のステントグラフト内挿術です。開胸や開腹と呼ばれる胸と腹を開けることなく、足の付け根から小さな傷で「コブ」つまり大動脈瘤を治すことができる手術のことです。3番目は冠動脈バイパス移植術です。これは、生活習慣病の1つである狭心症に対する手術です。狭心症は悪化すると命の危険性がある心筋梗塞に陥ります。多くの患者さんはこの手術で命が助かっています。4番目は弁置換術、5番目は大動脈瘤切除術は開胸手術にて「コブ」を切除する手術です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 等 441 1.32 15.31 2.49 *70.95
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 193 2.03 15.46 58.55 *75.55
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 152 2.42 5.82 9.21 *62.72
K0811 人工骨頭挿入術(股) 117 5.53 17.79 77.78 *80.18
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 72 2.60 8.29 8.33 48.99
 整形外科で最も多い症例は、股関節大腿近位骨折に対し、人工骨頭挿入術等を行った症例です。転院率が73.93%と高くなっておりますが、これは、手術を行った後のリハビリテーションを多く行える回復期リハビリテーション機能を持つ病院への転院が多いためです。2番目は膝関節症に対し、人工関節置換術を行った症例です。3番目は股関節骨頭壊死、股関節症に対して人工関節置換術を行った症例です。4番目は前腕の骨折、5番目は足関節・足部の骨折に対し手術を行った症例となります。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 116 0.00 0.00 0.00 *74.59
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 16 0.00 0.06 0.00 *70.75
K281 増殖性硝子体網膜症手術 10 0.00 0.10 0.00 54.60
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
 最も多い手術症例は水晶体再建術になります。水晶体再建術は主に白内障に対しての手術です。高齢化に伴い白内障の手術を希望される患者さんも増えています。
 2番目に多い硝子体茎顕微鏡下離断術は主に糖尿病性網膜症、黄斑変性、網膜剥離に対して行われます。
 3番目の増殖性硝子体網膜症手術は主に増殖糖尿病網膜症や、重症な網膜剥離に対して行われます。
 表の「-」は症例が10未満のため表示しておりません。

耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 102 1.78 7.15 0.00 19.64
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 57 0.05 4.91 0.00 40.04
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔 等 48 1.29 4.98 0.00 54.65
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 等 39 1.10 5.26 0.00 52.33
K3191 鼓室形成手術(耳小骨温存術) 14 2.86 1.86 0.00 41.50
 当センターでは扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎の症例が多いため、その症例に関連した手術が上位となりました。若年層の慢性扁桃炎が多いため、口蓋扁桃手術が多く行われます。3番目、4番目は内視鏡下鼻・副鼻腔手術は副鼻腔炎に対して行う内視鏡の手術です。
 なお、遠方より来院される患者さんや合併症をお持ちの患者さんが多いことから、術後の経過観察のために全国の平均在院日数と比べると比較的長く入院する患者さんもいらっしゃいます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 55 1.60 7.11 0.00 73.29
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 49 1.73 15.06 12.24 *70.24
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 49 1.88 4.20 0.00 60.53
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 43 0.35 2.05 0.00 58.51
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 20 1.10 9.55 0.00 67.20
 経尿道的膀胱腫瘍切除術(電解質溶液使用)とは生理食塩水を膀胱内に注入しながら内視鏡(カメラ)を尿道を通して膀胱内に挿入し、膀胱腫瘍をつまみとったり電気メスで削りとったりする手術です。2番目は経尿道的尿管ステント留置術とは、内視鏡(カメラ)を尿道を通して膀胱内に挿入し、尿管内に細い管(カテーテル)を留置する治療です。尿管が何らかの原因(結石、腫瘍、炎症など)で狭くなったり、閉塞してしまうと、腎臓からの尿が膀胱に流れてこないため、痛み、発熱、腎臓の機能の悪化などを生じます。この状態を改善する目的で行います。3番目は、腎結石、尿管結石に行なう経尿道的尿路結石除去術を行った症例です。内視鏡(カメラ)を腎、尿管に挿入し、レーザー等により結石を破壊する術式です。内視鏡を使用することにより低侵襲の手術が可能です。4番目の体外衝撃波腎・尿管結石破砕術は、体外で発生させた強力な衝撃波を体内の結石存在部位に集中させ、結石と周囲組織の密度が大きいのを利用して破砕する手術です。5番目は腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術になります。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択切開) 等 148 2.80 6.24 0.68 33.28
K8981 帝王切開術(緊急切開) 等 121 4.06 6.72 0.83 32.14
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術(内視鏡手術用支援機器使用) 等 84 1.50 4.11 0.00 46.55
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側,腹腔鏡) 等 74 1.04 4.14 0.00 40.47
K877 子宮全摘術 65 1.88 6.95 0.00 51.31
 最も多い症例は、帝王切開術による出産に関する手術です。3番目の腹腔鏡下膣式子宮全摘術は、主に子宮筋腫の患者に対して行われます。最近では開腹術に代わり、主要な術式になりつつあります。4番目の子宮附属器腫瘍摘出術は、卵巣の良性腫瘍に対し行われます。5番目の子宮全摘術は、3番目と同様子宮筋腫に対して行われます。
救急医学科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 10 15.70 33.80 90.00 *73.80
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K6021 経皮的心肺補助法(初日) - - - - -
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術 - - - - -
 気管切開術とは、呼吸を補助するために気管にチューブを外科的に挿入する、一時的または永久的な医学的処置です。
 
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除、1肺葉超・手術用支援機器使用) 等 28 1.64 6.29 0.00 71.57
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 18 1.83 7.11 0.00 67.83
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 17 6.35 5.29 0.00 35.88
K496-4 胸腔鏡下膿胸腔掻爬術 - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)(内視鏡手術用支援機器使用) 等 - - - - -
 最も多い手術症例は肺の悪性腫瘍に対して行った手術です。胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術は肺がんに対し胸腔鏡を用いモニターを見ながら肺葉を切除するものです。3番目の胸腔鏡下肺切除術は1番目の悪性腫瘍でない場合になります。
 表の「-」は症例が10未満のため表示しておりません。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) 等 4 54.00 12.75 0.00% 59.00
K654 内視鏡的消化管止血術 2 12.00 72.50 0.00% 72.00
K200-2 涙点プラグ挿入術、涙点閉鎖術 1 14.00 1.00 0.00% 56.00
K6261 リンパ節摘出術(長径3㎝未満) 1 43.00 47.00 0.00% 66.00
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 1 17.00 9.00 0.00% 74.00
 
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 42 0.31
異なる 48 0.36
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 45 0.34
異なる - -
 表の見方ですが、入院契機が同一とは、「入院した際の傷病名」と「退院まで行った治療で最も医療資源(投薬・手術・検査等)を必要とした傷病名」が同じ場合です。
 一方、入院契機が異なるとは、「入院した際の傷病名」と「退院まで行った治療で最も医療資源(投薬・手術・検査等)を必要とした傷病名」が異なる場合です。
 敗血症の例で説明しますと、敗血症で入院してきた患者さんに対して敗血症の治療を行った症例数が42件であり、別の疾患で入院治療を行っている過程で敗血症が発生した症例数が48件であったことを表しています。
 手術・処置等の合併症としては、後出血や術後創部感染が多くみられました。
 なお、発症率は、当センターの全ての退院症例の内、何%がその傷病名であったかを表しています。
 表の「-」は症例が10未満のため表示しておりません。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2461 2378 96.63%
 この指標は、大きな手術後、ベッド上安静を長くしている場合に発生しやすいとされています。
 肺血栓塞栓症とは、下肢や腹部にできた血の塊(血栓)が肺に行く血管(肺動脈)に詰まる病気です。予防には血液凝固を抑える薬剤を使用したり、弾性ストッキングなどを利用することがあります。リスクの程度が一定以上ある手術の時に、予防対策がなされた割合を表しています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2360 1736 73.56%
 広域抗菌薬は、使用前までの細菌培養検査、投与開始時の血液培養検査は、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1 セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2 セット以上行うことが推奨されています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1183 831 70.25%
 近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
177716 314 1.77‰
 入院中の患者やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。転倒・転落の指標としては、転倒・転落によって患者に傷害が発生した率と、患者への至らなかった転倒・転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
 分子の値が10件未満と小さく、医療の質として良好な結果ですが、値が小さすぎるため「-(ハイフン)」で表示しています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
3670 3660 99.73%
 細菌感染を起こしていないが、手術後の感染をできるだけ防ぐため、抗生物質をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。
  開胸、開腹を伴う手術等は、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
171796 81 0.05%
 褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっています。褥瘡は患者のQOLの低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治療が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1つにとらえられ、1998年から診療報酬にも反映されています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
6992 4594 65.70%
 早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
165339 5482 3.32%
 身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を生ぜしめる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限りに他の方法に切り替えるように努めなければならないものとされています。
更新履歴
2025/09/29
令和7年度病院指標を公開しました。
2024/09/27
令和6年度病院指標を公開しました。
2023/09/28
令和5年度病院指標を公開しました。
2022/09/30
令和4年度病院指標を公開しました。
2021/10/01
令和3年度病院指標を公開しました。
2020/09/30
令和2年度病院指標を公開しました。
2020/09/28
令和元年度病院指標を公開しました。
2019/09/27
平成30年度病院指標を公開しました。
2018/09/27
平成29年度病院指標を公開しました。
2017/09/27
平成28年度病院指標を公開しました。
2016/09/28
平成27年度病院指標を公開しました。