心療内科

スタッフ紹介

<患者さんへのメッセージ>

 元々は内科医の心療内科医です。出身は茨城県のひたちなか市ですが、平成8年に着任しましたので、いわきは第2の故郷となりました。
臨床心理士に助けられながら診療をしています。かかりつけ医および当センター各科との連携を密にとりつつ治療するように心がけています。

<心療内科について>

 心療内科は「心(理)療(法)を行う内科」で、精神科とは異なる科です。
 心療内科は、歴史的に内科から派生してできた一分野であり、精神科とは対象としている疾患に違いがあります。

 心療内科の主な対象疾患は「心身症」です。
 心身症とは、頭痛や高血圧、めまい症、胃潰瘍、過敏性腸症候群、気管支喘息などの内科疾患で、その発症に心理社会的なストレスが密接に関与している疾患です。心理社会的なストレスとは、例えば、過重労働、対人関係のストレス、大事な人の病気や死別、大きな環境の変化などです。

 当科では、心身症の外来治療に加え、当院の他科で癌の治療中の方や、慢性疾患で通院中の方の精神ケア(不安・抑うつ・不眠)を行っています。

 統合失調症や躁うつ病、人格障害、中等度以上のうつ病などは、精神科の対象疾患であり、心療内科の対象疾患ではありません。また、希死念慮(死にたい気持ち)が強かったり、興奮が強い時、幻覚・妄想がある場合、精神科が治療の担当科です。

 いわき市内の「心療内科」を掲げているクリニックは、精神科医が、患者さんが受診しやすいように「心療内科」を掲げている場合がほとんどです。当院の心療内科医は、精神科医ではなく、内科医であり、上記の「心身症」が主な診療対象となります。統合失調症や躁うつ病、薬物などの依存症、自分が病気であることに自覚がない方、暴力行為を行う方は診療対象にはなりません。

 以上を踏まえ、他の心療内科(精神科)で受診中の方は、原則的に当科を受診して頂く事は控えて頂いております。当院心療内科への受診を強く希望される場合は、受診中のクリニック・病院から地域連携室を通して情報提供書を頂き、内容確認後に当科受診可能であるかどうかをお返事致します。


主任部長

岩橋 成壽

東北大学 (1984年 卒)

【資格】
日本心身医学会指導医
心療内科専門医
温泉治療医
総合内科専門医

【専門分野】
心身医学
内科学(一般)
緩和医療
温泉医学

医長

木田 智士

群馬大学 (2020年 卒)

【専門分野】
内科学(一般)(専門研修中)
心身医学・心療内科(専門研修中)

指導心理判定員

青木 貴代

専修大学院 (2001年 卒)

【資格】
臨床心理士
公認心理師

【専門分野】
心理検査法
心理療法(カウンセリング、家族療法、交流分析法、自律訓練法)

特色

(ア)対象疾患、分野

 心身症(高血圧、過換気症候群、片頭痛、緊張型頭痛、過敏性腸症候群、機能性胃腸症、等)、不安障害、適応障害、身体表現性障害、摂食障害、うつ病性障害、身体疾患に伴う精神症状、緩和医療、温泉療法

(イ)特色

 身体疾患のため当センターに通院中、あるいは入院中の方の、心理・精神的症状の診断と治療を担っています。必要に応じて、臨床心理士によるカウンセリングを行います。


診療実績

(ア)2020年度の診療患者数

  外来患者総数 4265名
新患数 92名


(イ)2020年度の主な新患病名
  1. 心身症圏(身体疾患を含む)(計11例)
    過敏性腸症候群
    過換気症候群
    機能性胃腸症
    めまい症
    狭心症

  2. 神経症圏(計32例)
    適応障害
    不安状態(特定不能の不安障害)
    非器質性不眠症
    身体症状症
    心因反応

  3. 気分障害圏(計30例)
    うつ病(大うつ病性障害)
    うつ状態(特定不能のうつ病性障害)
  4. 行動異常圏(計2例)
    神経性無食欲症
  5. その他(計16例)
    認知症
    軽度認知障害
    薬物副作用
    広汎性発達障害

(ウ)2020年度の退院患者数(計37名)
  うつ病・うつ状態
  神経性無食欲症
  薬物中毒
  2型糖尿病
  低カリウム血症
  等