がんゲノム医療のご案内

当センターで遺伝子パネル検査をご希望の場合

<患者さんへ>
〇当院に通院中の患者さん
 主治医の先生にご相談ください。
〇他院に通院中の患者さん
 患者さんからの直接のご予約は受け付けておりません。
 現在通院されている病院の主治医の先生にご相談いただき、
 医療機関から当センター地域医療連携にご紹介いただきます。

 がんゲノム医療に関する紹介は、専用の検査申込書をご利用ください。患者さんの治療歴や検査状況を確認し、個別化医療センターでの受診調整を円滑に行うため、必要事項をご記入のうえ送付をお願いいたします。

検査申込書
  • 【必須】がん遺伝子パネル検査用事前診察申込書【Excel形式】
  • 【必須】エキスパートパネル(EP)開催前臨床情報提供書【PDF形式】
  • 【必ずお読みください】(参考)病理検体について【PDF形式】
  • 【必ずお読みください】病理ワークシート【PDF形式】
お問い合せ

●がんゲノム医療以外の診療予約・紹介に関する問い合わせ:地域医療連携(こちら
●検査内容やその他不明点についての問い合わせ:個別化医療センター

がんゲノム医療とは

 日本では国民の二人に一人が、がんと診断される時代になっています。
 がんに対する治療は年々進歩し死亡率も低下した一方で、治療が難しい患者さんもいらっしゃいます。
 標準治療(ガイドラインで推奨されるがん薬物療法)を行ったにも関わらずがんが治らない方に対し、がん細胞のゲノム(DNAの文字列に表されたすべての遺伝情報)を解析し、治療に結びつく情報が得られないか確認するのが、がん遺伝子パネル検査です。
 2025年10月より、いわき市医療センターはがんゲノム医療連携病院となりました。
 これまでいわき市外の医療機関でしか受けられなかったがん遺伝子パネル検査を、いわき市において受けることが可能となります。
 このホームページでは、がん遺伝子パネル検査について解説しています。
 また、がん遺伝子パネル検査に対する疑問やお問い合わせにお答えする、がん遺伝パネル検査を提出する主治医を支援する、遺伝性腫瘍の疑いが判明した場合に遺伝カウンセリングが受けられる医療機関(2026年時点では福島県立医科大学附属病院遺伝診療部)への紹介をお手伝いする、などを目的として個別化医療センターを設立いたしました。

(遺伝性腫瘍については【がんはなぜ発生するのか】の項を参照してください)。


▶がんは遺伝するのか

 遺伝というと親から子にうつるとイメージされる方もいるかもしれません。
 多くのがんは、喫煙などで細胞が傷つけられることで後天的に発生するため、遺伝しません。


▶がんはなぜ発生するのか

 がんは遺伝子の変化により発生する病気です。大別すると、

  1. 後天的要因(喫煙、アルコールなど)で遺伝子(ゲノム)が傷つき発生するもの
  2. 遺伝的要因(がんにかかりやすい体質)により発生するもの(遺伝性腫瘍といいます)
 があります。多くのがんは、後天的な要因で起こります。


▶遺伝カウンセリングについて

 遺伝性腫瘍では、がんにかかりやすい性質が親から子に遺伝することがあります。がん遺伝子パネル検査の結果、遺伝性腫瘍の可能性が判明し、遺伝性腫瘍に関する相談をしたい場合は、遺伝カウンセリングを実施している医療機関へ紹介いたします。


▶がんの治療

 おもな治療として手術、放射線、抗がん剤があります。それぞれのがんの種類や病期(ステージ)により治療方針が決められます。
 診断時に手術できる範囲を超えている場合や、手術後に再発した場合は抗がん剤による標準治療が選択されます。現在では、癌の組織型(腺癌や扁平上皮癌など)による治療の選択のほか、バイオマーカーと呼ばれる、遺伝子やタンパクの種類ごとに治療薬が選択されます。
 例えば非小細胞肺癌では、肺腺癌、扁平上皮癌といった組織型による分類のほか、ドライバー遺伝子変異とよばれる、細胞の分化・増殖にかかわる遺伝子変異により分類されています。ドライバー遺伝子変異に対する分子標的薬が存在する患者に対しては、その薬物を投与することで、治療効果を得ることができます。
 また、がんに対する免疫の働きを活性化することで治療効果を発揮する免疫チェックポイント阻害薬は、がんの種類(臓器)によらず効果を示すことができます。


▶がん遺伝子パネル検査の対象となる方

 標準治療が終わるあるいは終了しそうな方


▶がん遺伝子パネル検査の流れ

 ①主治医からの検査の提案
 ②検体提出(検査に提出する検体を得るため再生検することがあります)
 ③検査(ゲノム解析)
 ④エキスパートパネル(病院外の複数の専門家を交えた話し合い)
 ⑤患者さんへの結果の説明・治療の提案

 ※いわき市医療センターでは、5種類の遺伝子パネル検査を採用しております。

◆各検査について【PDF形式】

▶がん遺伝子パネル検査の結果とその後の治療について

 保険診療で投与可能な薬剤、自由診療で投与可能な薬剤、治験(人を対象に新しい治療法の有効性や安全性を調べる研究を臨床試験といい、中でも「まだ承認されていない薬や医療機器」を用いて国の承認を得るために行われる臨床試験のことをさす)へのご案内を行います。検査を受けた方のうち、実際に治療に結びつくのは10%程度といわれています。

◆参考資料

「がん遺伝子パネル検査」を検討する方にご理解いただきたいこと
国立がん研究センターがんゲノム情報管理センター(C-CAT)作成パンフレット

がん遺伝子パネル検査に関する情報

国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター(C-CAT)


◆動画

国立がん研究センターより動画でがん遺伝子パネル検査の流れなどが分かりやすく解説されております。

第1部: がん遺伝子パネル検査 動画①
第2部: 遺伝的背景と「がん」の関わりについて 動画②
第3部: がんゲノム情報管理センターについて 動画③
第4部: 検査の意思決定について 動画④


▶検査結果の扱い(C-CATへの登録)

 がん遺伝子パネル検査の結果は、C-CAT(がんゲノム情報管理センター)に登録され、厳重に管理されます。C-CATは全国の検査データを集約し、医療機関に治療選択に役立つ情報を提供する役割を担っています。
 登録された情報は、個人が特定されない形で研究に活用されることがありますが、患者さんのプライバシーは法令や指針に基づいて保護されます。登録を希望しない場合は、申し出ることで除外することも可能です。


▶個人情報の保護

 がんゲノム医療では、遺伝子情報という極めて重要な個人情報を扱います。いわき市医療センターでは、法令や指針に基づき、情報を厳重に管理しています。研究利用が行われる場合でも、個人が特定される形で外部に提供されることはありません。患者さんのプライバシーを守ることを最優先に、適切な情報管理を徹底しています。

▶相談窓口

いわき市医療センター 個別化医療センター
 平日:8時30分~17時00分
 電話番号:0246-26-3151(代)