東北大学大学院医学系研究科と締結している連携講座の概要や学生募集要項などをご紹介します。
東北大学大学院医学系研究科と当院は平成29年3月28日、先進医療に精通した地域医療を担う医師の育成を目的とした協定を締結しました。これまで行っていた消化器疾患の連携講座を疾患全般に拡充し、新たに「地域先進医療学講座」として、内科学・外科学を設置し、4月1日付けで消化器内科、循環器内科、消化器外科、整形外科の4診療科に客員教授4名、客員准教授1名を配置しました。
平成30年4月より、循環器内科に客員准教授を1名追加するとともに、新たに小児外科客員教授1名を加え、5診療科に客員教授5名、客員准教授2名を配置しております。
連携講座では、客員教授と講座を受講する医学生が当センターに勤務し、地域医療の研究を進めます。
受講生は当センターで医師として勤務しながら学位を取得することができます。
「地域先進医療学講座」 Department of Advanced Community-Based Medicine
東北大学大学院医学系研究科といわき市医療センター
本研究科の医学履修課程を修了するためには、同課程に4年以上在学し、系統講義コース科目、
トレーニングコース科目、アドバンスト講義科目から合わせて30単位以上を修得し、かつ必要な
研究指導を受け、博士論文の審査及び最終試験に合格しなければなりません。
ただし、在学期間に関しては、所要単位を修得し、かつ、本研究科委員会が特に優れた研究業績を
あげた者と認めた場合には、3年以上在学すればよいこともあります。
連携講座の大学院学生を募集しています。
応募先は東北大学医学部・医学系研究科教務室大学院教務係となりますので、詳しくは下記まで。
客員教授 高橋 成一(消化器内科)
経 歴
平成23年6月 東北大学病院消化器内科 医局長
平成23年10月 東北大学病院 院内講師
平成25年4月 東北大学客員教授
平成23年の厚生労働省死因順位別死亡数を見ますと、悪性新生物は36万人であり、
心疾患や脳血管疾患を合わせた32万人を超えております。特に食道、胃、大腸、
肝臓、胆嚢、膵臓といった消化器系癌は全悪性新生物による死亡の半数を超え、
対策が急務であります。また超高齢化社会の到来により、多くの合併症を抱えたまま
消化器系疾患の治療を開始せざるを得ない状況ではありますが、
加齢に伴う重要臓器の機能低下により、治療に難渋する場合が少なくありません。
また近年、難病と言われる炎症性腸疾患患者数は18万人を超え、地域医療圏での
診断・治療の推進が求められています。
以上のような消化器疾患の動向を踏まえ、本講座は、東北大学大学院医学系研究科と
密接に連携を図り、地域に根差した医学研究、医学教育の推進と、消化器疾患臨床の
先進的な展開を目的として設立されました。
特に(1)消化器疾患の多施設共同前向き研究の推進、(2)炎症性腸疾患新規治療法の開発、
(3)適正な超高齢者消化器疾患治療法の確立、(4)前期・後期臨床研修に係る
カリキュラムの充実化に力を入れております。
客員教授 杉 正文(循環器内科)
経 歴
平成6年4月 岩手県立中央病院循環器内科医長
平成12年4月 いわき市立総合いわき共立病院 循環器科 科長
平成17年4月 東北大学医学部臨床助教授(循環器内科)
平成27年4月 東北大学臨床教授(内科 循環器内科担当)
平成29年4月 東北大学客員教授
当院は浜通り地方から北茨城北部までの広い医療圏を担っており、浜通り地方に於いては、唯一の第三次救命救急センターを持つ病院です。
急性心筋梗塞や心不全などの循環器疾患の症例数は大変豊富であり、地域の最後の砦としての役割を果たしながら、最新の高度医療を実践すべく、日々研鑽しています。
東北大学病院循環器内科学分野との強い連携を生かして、大学での研究にも触れることも可能で、『いわき市』にての地域医療を行いながら最先端の研究を行うことができます。
当院の豊富な症例を生かして、臨床研究を行い、博士課程の取得を目指すと同時に、臨床の腕も磨いていく魅力的な講座です。興味のある若手医師の皆さん、是非、お問い合わせ下さい。
客員准教授 山本 義人(循環器内科)
客員教授 吉田 寛(消化器外科)
経 歴
平成18年9月 東北大学病院肝胆膵外科 助教
平成23年4月 東北大学病院肝胆膵外科 院内講師
平成24年4月 東北大学病院肝胆膵外科 講師
平成28年4月 東北大学客員教授
本講座は,地域医療の最前線において消化器外科医として臨床修練を積みながら,消化器疾患および外科学における臨床・基礎研究を行うことを目的としています。
当院は福島県浜通り地方から茨城県北部までの広い医療圏を担う地域医療の拠点病院であり,胃癌や大腸癌に代表される消化器癌,胆石症・ヘルニアなどの良性疾患,また,炎症性腸疾患や肝胆膵領域の難治性疾患など,大変豊富な症例を有しています。地域の期待に応えるべく外科医としてのスキルアップを図るとともに,日々の診療で感じる疑問や探求心を大切にした研究を進めていきます。
また,本講座は東北大学大学院消化器外科学分野および生体調節外科学分野と深い交流・連携があり,必要に応じて共同研究を行うことも可能です。
博士課程での研究には興味があるものの,外科医としてのキャリア形成に空白が生じることを危惧している若手外科医の皆さんには,非常に魅力的な講座であると自負しています。是非一度見学にいらしてください。
客員教授 神山 隆道(小児外科)
客員教授 相澤 利武(整形外科)
客員准教授 笹島 功(整形外科)